【外壁塗装】遮熱塗料って効果あるの?メリット・デメリットは
外壁塗装に使用される塗料には、さまざまな機能を持つものが存在しますが、高い人気を持つのが「遮熱塗料」です。遮熱塗料は、太陽光を反射して室内の温度が上昇するのを防ぐ効果があると言われていますが、「本当に効果があるの?」「デメリットは?」などの疑問が浮かぶ方も多いのではないでしょうか。そこでこの記事では、遮熱塗料を外壁に使用した際の効果と、メリット・デメリットを紹介します。検討中の方はぜひ参考にしてください。
この記事を読むための時間:3分
遮熱塗料とは?「遮熱」と「断熱」の違い
遮熱塗料とは、室内の熱の原因となる太陽光を反射することにより、室内の温度上昇を抑える働きを持つ塗料です。熱が入らないようにブロックするのが「遮熱」であるのに対して、「断熱」は、壁の内部を伝わる熱を抑えること。熱を表面でブロックするか、内部で抑えるかの違いです。そのため、断熱は部屋の中から外に熱が逃げるのを抑える効果もありますが、遮熱にはそのような保温効果はありません。
遮熱塗料の効果・メリット
「遮熱」と「断熱」の違いが簡単にわかったところで、遮熱塗料のメリットを紹介しましょう。
①室内温度が下がる
建物の形状や環境、断熱性などによっても大きく異なりますが、遮熱塗料によって室内温度は1〜3度ほど下がると期待できます。室内でより快適に過ごせるでしょう。
②外壁の表面温度が下がる
遮熱塗料を塗った外壁の表面温度も下がります。日光の当たりやすい屋根の場合、最大で15〜20度ほど下がるという調査結果も。熱ダメージによる屋根や外壁の劣化を防ぐ効果もあります。
③夏の電気代節約に繋がる?
一般に、室内温度が1度下がると、夏の空調費が約10%削減できると言われています。また、室内温度が下がることで「エアコンをつけなくても良い日」が増え、その結果電気代の節約に繋がることも期待できるでしょう。
④自治体の助成金をもらえる場合がある
自治体ごとに設けられている助成金・補助金制度には、住宅の工事費に関するものもあります。遮熱塗料が関係するのは主に「省エネ住宅改修補助金」で、目安として「25万円を上限に工事費の10%」などの補助を受けられる可能性があります。ただし、自治体によって実施しているかどうかや条件、金額は異なるため、まずは住んでいる自治体のホームページを確認してみましょう。
外壁塗装に遮熱塗料を選ぶデメリットは?
続いて、外壁塗装に遮熱塗料を選ぶデメリットを見ていきましょう。
①一般的な塗料よりコストがかかる
遮熱塗料の価格は平米単価で約3,000円〜4,500円程度。一方、近年主流となっている一般的な塗料の「シリコン塗料」は平米単価2,500~3,500円、「ウレタン塗料」は1,700~2,500円となります。
②効果を実感しにくい住宅もある
建物の形状や環境、断熱性などによっては、効果を実感しにくい場合もあります。もともと断熱性に優れていたり、日光があまり当たらない立地だったりすると実感しにくいことが多いでしょう。
③冬の電気代が高くなる場合がある
遮熱塗料は、夏に向いている塗料です。夏の日光の熱をブロックして室内温度を下げる一方で、冬も日光の熱をブロックしてしまいます。「断熱」の場合は部屋の中から外に熱が逃げるのを抑える効果もありますが、遮熱塗料には冬のための機能はないのです。冬はより暖房を強くする必要があり、電気代が高くなる場合があります。断熱などと組み合わせて取り入れると良いでしょう。
外壁塗装を選ぶときは、遮熱塗料の効果も検討しよう
外壁塗装の「遮熱塗料」の効果とメリット、デメリットについて紹介しました。室内温度を下げ、外壁への熱ダメージも防ぐなど、さまざまなメリットがありますが、「断熱」とは大きく違うことは押さえておく必要があります。外壁塗装を選ぶときは、ぜひ遮熱塗料の効果も検討してみてください。
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