外壁塗装の塗料の選び方|種類別特徴と、選ぶときのコツを知ろう
「新築の外壁塗装に迷っている」「そろそろ家の外壁を塗り替えたいけど、塗料の選び方がわからない」という方も多いのではないでしょうか?外壁塗装の塗料にはいくつもの種類があり、それぞれに特徴があるので、適切に選ぶことが大切です。そこでこの記事では、外壁塗装に使われる塗料の種類別特徴と、塗料の選び方を紹介します。選ぶときのコツを知って、後悔しない選択をしたいという方はぜひチェックしてください。
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外壁塗装の塗料の種類一覧
まずは、外壁塗装に使用される主な塗料の種類を紹介していきます。
塗料の種類 |
メリット |
デメリット |
シリコン塗料 |
・価格と耐久性のバランスが良い ・光沢保持率、耐熱性、透湿性、防汚性に優れている |
・やや密着性が弱く、弾力性が低いためひび割れる場合がある |
ウレタン塗料 |
・伸びが良く弾力性がある ・比較的安価 |
・耐久性はやや弱い |
アクリル塗料 |
・発色が良い ・安い |
・耐久性が低い |
フッ素塗料 |
・耐久性が高い ・耐薬品性や耐候性に優れている |
・比較的価格が高い ・ひび割れる場合がある ・再塗装がやや難しい |
無機塗料 |
・耐久性が高い ・藻や苔が繁殖しにくい |
・比較的価格が高い ・ひび割れる場合がある |
ハイブリッド塗料 |
・有機塗料より耐久性が高い ・無機塗料とり接着性・柔軟性に優れる |
・有機塗料より接着性・柔軟性に劣る ・無機塗料より耐久性が低い |
シリコン塗料
シリコン樹脂が主成分の塗料です。価格と耐久性のバランスが良いため、近年最もスタンダードな塗料となっています。カラーバリエーションが豊富で、光沢保持率、耐熱性、透湿性、防汚性などに優れているのが特徴です。ただし、やや密着性が弱く、また弾力性が低いためひび割れやすい場合があります。
ウレタン塗料
ポリウレタンが主成分の塗料です。シリコン塗料が主流になる前は、ウレタン塗料が外壁塗装に最もよく使用されていました。伸びが良く弾力性があるためひび割れが起きにくいことや、高級感のある独特の光沢が特徴。価格も比較的安く抑えられます。ただ、時間が経過すると塗膜が膨らんで剥がれるリスクなどがあり、耐久性はやや弱いです。
アクリル塗料
アクリル系の合成樹脂が主成分の塗料です。安価で購入できる点と扱いやすさ、発色の良さなどが特徴で、DIYなどによく使用されますが、耐久性が低いため住宅の塗装としては内壁塗装に使用されることが多く、外壁塗装にはあまり使われません。しかし、耐久性の必要ない場所に使用されたり、ひび割れを起こしやすい素材に塗り直し前提で使用されたりすることは多いです。
フッ素塗料
フッ素が含まれる合成樹脂「蛍石」が主成分の塗料です。非常に耐久性が高く、耐薬品性や耐候性にも優れているので、住宅だけでなくビルやタワー、飛行機などにも使用されています。ただし、価格が高いのが難点。また弾力性がないのでひびが入ることがある点や、再塗装が難しい点も考慮しなければなりません。
無機塗料
無機物質を主成分とした塗料です。また、シリコン塗料やウレタン塗料などに無機物(鉱物)を配合して作られた塗料もあります。耐久性があり、藻や苔が繁殖しにくいため見た目の美しさが保たれやすいのが特徴です。ただし、比較的価格が高く、また塗膜が硬いためひび割れることがあります。
ハイブリッド塗料
有機塗料と無機塗料を混ぜた塗料です。有機塗料の接着性・柔軟性の高さと、無機塗料の耐久性の高さという、両方の良いところを併せ持っています。
外壁塗装の塗料の選び方
続いて、外壁塗装の塗料の選び方を紹介します。
耐久年数で選ぶ
外壁塗装の耐久年数(耐用年齢)は、使用する塗料の種類によって異なります。どれくらい持って欲しいかや、外壁の素地の状態などの目的に合わせて、塗料の種類を選びましょう。
塗料の種類 |
耐久年数(目安) |
シリコン塗料 |
5〜7年 |
ウレタン塗料 |
7〜10年 |
アクリル塗料 |
3〜6年 |
フッ素塗料 |
15〜20年 |
無機塗料 |
10~25年 |
ハイブリッド塗料 |
12〜20年 |
※塗料の耐久年数は、メーカーや商品、使用する環境などによって異なります。
価格・コスパで選ぶ
価格も塗料の種類によって大きく異なります。フッ素塗料や無機塗料、ハイブリッド塗料といった耐久性の高い塗料はその分価格も高く、安い塗料の何倍にもなることも。しかし、耐久性が低いと塗り替えが早く必要になり、その際にコストがかかります。予算や、耐久年数と一緒に見たときのコスパで選びましょう。
塗料の種類 |
価格(1平米あたり) |
シリコン塗料 |
2,500~3,500円 |
ウレタン塗料 |
1,700~2,500円 |
アクリル塗料 |
1,000~1,500円 |
フッ素塗料 |
3,500~5,000円 |
無機塗料 |
3,500〜5,500円 |
ハイブリッド塗料 |
4,500~5,500円 |
※価格はあくまでも目安になります。
色・デザインで選ぶ
価格や耐久性だけでなく、仕上がりの見た目も大切です。理想の色や光沢感、塗り方のデザインなどができる塗料を選びましょう。特に、艶ありか艶なし(マット)かは、見た目の雰囲気に加えて耐久性にも影響します。
欲しい機能を重視して選ぶ
外壁塗装には、特殊な機能を持つ種類もあります。例えば、防水、遮熱、断熱、低汚染性、防苔、防カビなどといった機能が有名です。また、外壁塗装の塗り替えの場合は、防水機能の回復や、美観の回復など欲しい機能がはっきりと決まっていることも多いでしょう。
環境に合わせて選ぶ
家の環境に合わせた塗料選びも大切です。例えば、海辺で潮風が当たる家や、紫外線が当たる家は、より耐久性の高い塗料を選ばないとすぐに塗り替えが必要になってしまいます。環境に合わせて重視すべきポイントを決めて、それに合った塗料を選択しましょう。
外壁塗装の塗料は賢い選び方をしよう
外壁塗装の塗料の種類を紹介しました。コストや耐久性、防汚性、発色などそれぞれに特徴があるので、塗料選びは重要です。理想の家づくりのため、この記事を参考にしながら賢く選んでください。
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