住宅を所有した場合、必ず加入するのが火災保険。皆さんは火災保険が火災以外の自然災害でも適用されることをご存知ですか？例えば、強風や浸水などの影響で外壁や屋根などを塗装し直した際の費用も場合によっては対象になります。しかし、状況によっては適用外のケースもあるため、どういった場合に塗装代を負担してくれるのか、事前に理解しておくことが必要です。

今回は塗装が火災保険の適用範囲な場合、どういったケースが想定できるか、また、適用にならないのはどのようなケースかをみていきましょう。

この記事を読むための時間：3分

種類によって内容が変わる火災保険

塗装にかかった費用が保険適用になるのか否かは、契約した火災保険の種類や内容によって変わります。どのような種類の保険に加入していると適用になるのか、詳しく解説していきます。

住宅火災保険

住宅火災保険とは一般的な戸建てや住宅を対象とした火災保険です。対象となる災害は

• 火災
• 落雷
• 風災
• 雹による災害

などであり、これらにより家屋が倒壊、破壊、焼失した場合のみに保障が適用されます。この保険の場合、ほとんどのものが洪水や土砂崩れによる被災には適用されません。

住宅総合保険

住宅総合保険に加入していた場合、水害による倒壊や破損などにも対応してもらうことが可能になります。住宅火災保険よりさらに枠が広く、

• 水濡れ
• 暴行、破壊、盗難
• 飛来、落下、衝突
• 持ち出した家財の損害

これらのケースも補償対象となります。

火災保険（オールリスクタイプ）

従来の火災保険にオプションが付いたものとなっており、補償の対象枠幅を更に広くしたところが特徴です。

• 実際の対象額が支払われる
• 災害の大小に関わらず補償してもらえる

など、保険加入者のニーズにできる限り近づけた形になっており、最もユーザーファーストの内容になっている保険であるともいえます。

火災保険の対象となるのは？

火災保険の場合、失火や放火、隣家からの引火など、こういった災害が補償対象です。また、

• 落雷による家屋や家財への被害
• 台風や竜巻などによる家屋や家財の破損や故障
• 雹や雪の重み、雪崩などによる家屋の崩壊

これらの内容も対象になります。契約内容によって様々ですが、水害や地震などによる家屋や家財などの破損は補償の対象にならない場合があるので、「思い切って修理したけれどもお金がおりなかった」などということがないように、事前にチェックしておきましょう。

塗装の適用範囲とは？

火災保険で家屋の屋根や外壁の塗装が補償される場合は、次のようなケースが想定されます。

• 台風の影響でものが飛来し、その影響で建物の一部が倒壊した
• 台風や竜巻の影響で屋根の一部が剥がれた
• 台風による豪雨の影響で天井から雨漏りし始めた

こういったケースで塗装費用が補償対象となる場合、そのほとんどが「屋根修繕費」として処理されるのが一般的です。

保険が下りないケースとは

保険適用の可否は、調査員の現場検証の結果で決定されます。自然災害がきっかけで屋根や外壁が倒壊し、塗装が必要となった場合でも、元々老朽化が著しく、これがもとで倒壊・破損したと判断された場合においては補償対象外となってしまう場合もあります。自分で判断することなく、修理する前に保険の担当者から一連の流れについて説明してもらい、今後の対応を相談することが最も望ましい形であるといえるでしょう。

まとめ

「火災保険」と聞くと、火災による被害のみ補償されるイメージが強いですが、実際には台風や竜巻、雹、雪崩などによる被害においても補償される場合があります。自分が加入している保険はどのようなケースが保証されるのか、見直しておくと良いかもしれませんね。外壁や屋根の塗装なども場合によっては補償してくれるので、気になる方は専門業者に相談してみましょう。